「なさけない」反省しすぎる父が心配です

認知症のことをテレビ番組などで、たまに耳目にします。私の両親は70歳と60後半ですので、なんとなく注目してしまいます。よく言われるのは「まじめで仕事熱心、几帳面な性格の人が、リタイアして何もすることがなくなると、認知症になりやすい」ということです。

私の父がまさにこれにあてはまります。5年前に定年退職し、今はのんびり毎日をすごしています。無趣味というわけではありません。好きなことは囲碁と油絵。ですから、たとえば碁会所に行ってそこで人と交わるとか、写生旅行へ行くとかいうことがあればいいのですが、囲碁は録画しておいたテレビ番組を見ながらひとりで楽しむ。また絵も家でしか描きません。

これでは脳がほとんど刺激を受けることがなく、衰えていくばかりなのではと、母も私も心配しています。

先日、こんなことがありました。父がメモを持って買い物へ行って、ところがそのメモを持って行ったことを忘れ、結局必要なものは買わず、必要でもないものだけを買ってきた、というのです。

父は人一倍自分にきびしいといいますか、反省しておちこむ傾向の強い人です。その時も、

「おれは何やってるんだろう。ほんとにバカだ。ああ、なさけない」

それを聞いた母が、「そんなことないわよ。誰だってそのくらいのことある。わたしなんかもっとひどい失敗をしょっちゅうしてるもの」

「いや、おかあさんはしっかりしてるよ。おれはだめだ。ほんとになさけない」

じれた母が一言。「そんななさけないこといわないで」

聞いていた私は「?」。それはつまり「おとうさんはやっぱりなさけない」って言ってるようなもんじゃないの?二人ともそれに気づいていないようなので、黙っていました。

父にはもっとポジティブになって、どんどん外へ出て行ってもらいたいです。反省もほどほどに。